活用ガイド · チームで
会話と顧客の記録を、
ひとつにそろえる。
LINE の友だちと HubSpot のコンタクトがばらばらだと、だれがだれか分からず、記録も二重になります。同じ人を結ぶ方法、どちらが正しい値を持つかの決め方、ライフサイクルステージとリストの使い方、要る契約を、HubSpot の公式の説明とあわせて説明します。
この記事の要点
- まず同じ人を結ぶ(ID 連携)。結び方は、お客様との出会い方で選ぶ
- 項目ごとに「どちらが正しい値を持つか」を決める。名前とメールはつなぎ帳から、段階とリストは HubSpot から
- HubSpot のワークフローには Professional か Enterprise の契約が要る、と HubSpot は案内している
- 読む時間 約 12 分
- HubSpot を使っている方に
- 2026 年 10 月 19 日に確かめた情報
1なぜそろえるか
ばらばらの記録を、
ひとりの顔に。
LINE でのやり取りと、営業や問い合わせの記録が別々だと、同じお客様のことを 2 か所で調べることになります。
そろっていないと
- LINE の「みほ」さんが、HubSpot のどのコンタクトか分からない
- LINE で聞いた関心が、営業の担当者に伝わらない
- 商談中のお客様に、はじめての人向けの案内が届く
- 同じ人のコンタクトが 2 つでき、数が合わない
そろうと
- 友だちとコンタクトが結ばれ、トークの右に HubSpot の項目が出る
- タグや最後に届いた日時が、コンタクトのプロパティに残る
- HubSpot のリストで、配信の送り先とメニューを分けられる
- コンタクトの担当者が、そのままトークの担当になる
HubSpot が無くても、つなぎ帳は使えます。友だち・タグ・フィールド・セグメントは、つなぎ帳が自分で持ちます。HubSpot をつなぐと、それがコンタクトとそろい、HubSpot の側からも使えるようになります。つなぎ方はHubSpot 連携のつなぎ方にあります。
2同じ人を結ぶ(ID 連携)
結び方は、
出会い方で選ぶ。
LINE の友だちと HubSpot のコンタクトを同じ人として結ぶことを、つなぎ帳では「ID 連携」と呼びます。お客様とどこで出会ったかで、合う結び方が違います。
| 出会い方 | 結び方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| HubSpot のメールを受け取っているお客様 | メールに載せる QR コードの URL に {{ contact.hs_object_id }} を付けて配る。読んだ人を、そのコンタクトに結ぶ | いまのお客様を結ぶのに向く |
| サイトのフォームで申し込む人 | QR コードから開くページで LINE の ID(lineid)を渡し、HubSpot のフォームの隠しフィールドで受ける。アクション「ID 連携(フォーム送信)」が、同じ値のコンタクトをまとめる | HubSpot のワークフローを使う。メールや電話番号では照合しない |
| LINE で話しかけてきた人 | チャットの右の詳細から、名前などでコンタクトをさがして選ぶ | 同じ名前の人に気をつける |
| LINE の質問でメールを聞いた人 | ワークフローの質問の答えを保存するプロパティで、同じ値のコンタクトと結ぶ | 入力の確かめ(メール)を付ける |
| ほかのシステムで ID が分かる人 | API で、LINE User ID と HubSpot のコンタクト ID を渡して結ぶ | — |
コンタクトの「公式LINE の ID」が同じなら、その人と結びます。結ぶコンタクトが無い友だちのコンタクトを、つなぎ帳が作ることもできます(選べます)。間違って結んだときは、理由を残して ID 連携を外せます。外したあとは、QR コード・フォーム・質問などのはっきりした操作でだけ、結び直します。
どの方法で結ばれたかは、きっかけ「ID 連携した」で経路として分かれるので、結ばれたときにワークフローを始めることもできます。結び方のくわしい手順はID 連携と会社にあります。
つなぎ帳でのやり方: いまのお客様を、HubSpot のメールで結ぶ
- 「集客」で、メールで配る QR コードを作る名前は「メール: 秋のご案内」のように、配る所が分かるものに
- HubSpot の欄で「HubSpot のコンタクトと結ぶ(メール用 URL)」を選んで保存する
- 「HubSpot のメール用 URL をコピー」を押すURL の最後に、コンタクトの ID({{ contact.hs_object_id }})が付いている
- HubSpot のメールのボタンやリンクに貼って送るスマホで押すと友だち追加へ。パソコンでは QR コードが出るので、スマホで読んでもらう
3どちらが正しい値を持つか
項目ごとに、
「正」を決める。
同じ項目を両方で直すと、どちらが新しいのか分からなくなります。項目ごとに、値が流れる向きを知っておき、直す場所を決めます。
| 項目 | 流れる向き | 直す場所 |
|---|---|---|
| 姓・名・メール・電話 | つなぎ帳 → HubSpot | つなぎ帳の友だちの詳細(だれが直したかが残る) |
| タグ | 両方(HubSpot では「LINE タグ」) | どちらでも。HubSpot で直したものを取り込むのは、HubSpot のアプリを入れたとき |
| 書き戻すフィールド | つなぎ帳 → HubSpot | つなぎ帳(HubSpot のプロパティを決めたフィールド) |
| 流入経路・友だちか・最後に届いた日時・まだ返していないか | つなぎ帳 → HubSpot | 直さない(つなぎ帳が書き続ける) |
| リスト・プロパティ(ライフサイクルステージなど) | HubSpot → つなぎ帳(15 分ごとに読み直す) | HubSpot |
| コンタクトの担当者 | HubSpot → トークの担当 | HubSpot |
つなぎ帳は、HubSpot をつなぐとコンタクトのプロパティ(「公式LINE 友だち」「公式LINE 未返信」「LINE タグ」「LINE 最終クリック日」など)を作り、値を書き続けます。HubSpot のリスト・ワークフロー・レポートの条件に、そのまま使えます。プロパティの一覧はHubSpot 連携のプロパティにあります。
4ライフサイクルステージ
お客様の段階を、
同じ物差しで。
ライフサイクルステージは、HubSpot のコンタクトと会社が、いまどの段階にいるかを表すプロパティです。HubSpot の既定の段階と、LINE でのできごとの合わせ方の例です。
| ステージ | HubSpot の説明(要約) | LINE でのできごとの例(架空) |
|---|---|---|
| 登録読者 | ブログやニュースレターの受け取りに同意した | 友だち追加して、案内を受け取ると答えた |
| リード | 配信の申し込み以外のやり取りでコンバージョンした | 質問に答えた・資料のリンクを開いた |
| MQL | マーケティングが、営業に渡せると判断した | 勉強会に申し込んだ |
| SQL | 営業が、見込みがあると判断した | 営業が話を進めると決めた |
| 商談 | 取引に関連している | 見積もりのやり取りをしている |
| 顧客 | 成約した取引が 1 件以上ある | はじめての注文があった |
| エバンジェリスト | 自社の支持者になった顧客 | 知り合いを紹介してくれた |
| その他 | どれにも当てはまらない | 取引先の社員など |
右の列は例です。どのできごとでどの段階にするかは、会社ごとに決めて、チームで同じ物差しを使います。
前にしか進まない
HubSpot の説明では、既定の自動の更新はステージを次の段階へ進めるだけで、前の段階に戻すには、値を手で消すか、ワークフローで設定します。LINE のできごとで段階を下げる動きは作らないほうが、記録が乱れません。
つなぎ帳から段階を使う
- 条件にする: ライフサイクルステージを、セグメントやワークフローの条件にできます。「顧客」には新しい人向けの案内を送らない、など。
- 変える: つなぎ帳のワークフローのアクション「HubSpot のプロパティを変える」で、値を入れられます(ID 連携していない人は飛ばします)。
- 変わったら動く: きっかけ「HubSpot のプロパティが変わった」で、「商談になったら担当からあいさつ」のような流れを作れます(HubSpot のアプリを入れて使います。つなぎ帳 クラウドでは Pro のプラン)。
5リストの使い方
動くまとまりと、
止めたまとまり。
HubSpot は、以前「リスト」と呼んでいたものを「セグメント」と呼んでいます。つなぎ帳の画面では「HubSpot のリスト」と書いています。
| HubSpot のセグメント | メンバーの決まり方 | つなぎ帳での使いどころ(例) |
|---|---|---|
| 動的(アクティブ) | 条件に合うと自動で入り、合わなくなると外れる | 「顧客」の人にだけ出すリッチメニュー。いつも条件で変わる送り先 |
| 静的 | 保存したときの人で固まる。あとは手で足し引きする | 展示会の来場者など、一度決めた人への案内 |
- 使える所: 配信の送り先・リッチメニューの出し分け・セグメントの条件(ワークフローの条件にも)。
- 届く人: リストにいて、公式アカウントの友だちと結ばれている人だけです。
- 読み直し: つなぎ帳は、使っているリストのメンバーを 15 分ごとに読み直します。リストを使うメニューも、そのたびに付け直します。
- キーの許可: HubSpot のリストを使うには、つなぐキーにスコープ crm.lists.read を足します。
送り先の組み立て方は送る人を絞るで説明しています。
6要る契約
使える機能は、
お使いの契約しだい。
つなぎ帳の機能のうち、HubSpot の側の機能を使うものは、HubSpot の契約によります。入れる前に、どれを使うかを決めて確かめます。
| つなぎ帳の機能 | HubSpot の側で使うもの | 確かめること |
|---|---|---|
| プロパティの同期・タスク・メモ | HubSpot のキー(サービスキー) | キーに付けたスコープ |
| リストで届け分け | HubSpot のキー | スコープ crm.lists.read |
| HubSpot のワークフローから LINE を送る・タグを付ける | HubSpot のワークフローと、HubSpot のアプリ | HubSpot の案内では、ワークフローは Professional か Enterprise の契約 |
| CRM の画面のトークのカード | HubSpot のアプリのカード | HubSpot の契約の条件(契約による違い) |
HubSpot の案内では、ワークフローを使うには Marketing Hub・Sales Hub・Service Hub・Smart CRM・Revenue Hub・Data Hub のいずれかの、Professional か Enterprise の契約が要ります。ワークフローの「プロパティの値を設定」のアクションも、Professional か Enterprise で使えるもの、と書かれています。
つなぎ帳 クラウドでは、キーをつなぐ同期とリストでの届け分けはどのプランでも、HubSpot のアプリ(トークのカードとワークフローのアクション)は Pro のプランで使えます(候補で、変わることがあります)。
!ありがちなつまずき
記録をそろえるときに、
よくあること。
同じ人のコンタクトが 2 つ
結ぶ前に、つなぎ帳がコンタクトを作ってしまう。
こうするいまのお客様は、先に QR コードやフォームで結ぶ。作るのは選んだときだけ。
直した値が、元に戻る
HubSpot で直したメールを、つなぎ帳の値が上書きする。
こうする名前とメールは、つなぎ帳で直すと決める。
リストの人に届かない
リストにいるのに、配信の送り先に入らない。
こうする友だちと結ばれているかを見る。直後なら読み直しを待つか、「最新の状態に更新」。
段階が行ったり来たり
LINE のできごとで、ステージを下げる動きを作る。
こうする段階は前に進めるだけに。下げるのは人が決める。
キーの許可が足りない
リストを選ぼうとしても、出てこない。
こうするキーにスコープ crm.lists.read を足す。足りない許可は、その機能の所で知らせる。
契約で、ワークフローが使えない
HubSpot のワークフローに、アクションを置けない。
こうするつなぎ帳のワークフローで同じことができないかを見る。契約は HubSpot で確かめる。
出典
この記事の出典
- HubSpot ナレッジベース「コンタクトと会社のライフサイクルステージを使用する」(2026 年 7 月 17 日更新)既定のステージ(登録読者・リード・MQL・SQL・商談・顧客・エバンジェリスト・その他)と説明。既定の自動の更新は次の段階へ進めるだけ。前に戻すには、手で値を消すかワークフローで設定。ワークフローのプロパティの値の設定は Professional か Enterprise。
- HubSpot ナレッジベース「セグメントを作成」(2026 年 9 月 16 日更新)セグメント(以前のリスト)。動的なセグメントは条件で自動に出入りし、静的なセグメントは保存したときのメンバーで、手で足し引きする。
- HubSpot ナレッジベース「プロセスを自動化」(2026 年 8 月 3 日更新)ワークフローを使うには、Marketing Hub・Sales Hub・Service Hub・Smart CRM・Revenue Hub・Data Hub のいずれかの Professional か Enterprise の契約が要る。
2026 年 10 月 19 日に確かめました。表の「LINE でのできごとの例」と、そのほかの例は架空です。つなぎ帳の機能・プロパティ・プランの扱い(候補)は、いまの版のものです。